観光(ホテル・民泊)業界のAI(人工知能)活用法 〜人手不足解消やデータ活用マーケティングをするには〜

各業界のAI活用

この1ヶ月は観光業界に重点を置いてサービスを作ろうと
ホテルや宿泊事業者を対象として
AI活用法を模索してきたのでそこについて説明していく。

ー AIによる自動化で人手不足解消 ー

まず事業者からの声が大きかったものが
チェックインの自動化で、特に民泊分野のものである。
テクノロジーの観点からは申し込み者の情報が
チェックイン現場で一致すれば良いだけなので
AIを使わずともスマホアプリでも可能であろうし
既にそういったサービスも登場していると思われる。

次に声が上がったものは清掃の自動化であるが
こちらはIoT・ロボティクスの分野となる。
清掃完了コストや平均時間
優れた清掃者のノウハウ共有などのデータ分析は可能であるだろうが
清掃自体を自動化するためにはどうしてもロボティクスが
必要と思われた。
もちろんその際にブレーンとなるのはAIシステムであろうし
リネン替えや床に限定したクリーニングなどは
技術的には現状の画像処理・認識技術でも可能だと感じた。
つまり、ほとんどの作業を機械が代替し最終チェックと残り部分にのみ
人手で行う形が現実的と思われる。

ここでAI/ITテクノロジーの導入でポイントとなる点は
今のフローを代替するだけが選択肢ではない
という点である。
例えば自動チェックインに関しては
接客をチャットボットにするのではなく
会話・やり取り自体をスキップできるようなフローにした上で
認証のみを機械で行う方が技術的にもサービス的にも有益なものとなる。

別の観点から外国語ができるスタッフを用意しきれないため
外国語のチャットボットやスマートスピーカーアプリを導入するのはアリかと思う。

ー デジタルデータを活用した売り上げ要因分析 ー

これもAIや機械学習というより統計的データ分析分野でもあるが
ホテルの売上を分類して宴会・宿泊といった部門に分けた上で
どの要素がプラスマイナスに影響しているか
またどういった客の属性にウケているのかといったことは
可能であると考える。

ここでこの業界で障壁となるのが
観光業界関係者が複数証言によれば
宿泊業界の従業員のITリテラシー=PCの操作スキルなどの不足らしい。
もちろん、私はIT業界にいるからITリテラシーがあるのであって
ITと無関係な業務を日々懸命にされる方々がITリテラシーがないことは
当然といえば当然と言えると思う。

しかし、売上はじめマーケティングの分析をするには
デジタルデータが必要である。
日々どんなお客さんがいつ来たか、何に喜んだか
リピートしない原因は確率はといったことから
売上を予測したり、再訪率を出したり
良い・悪い要因をレコメンドするにはやはり基となるデータが必要である。

現状では紙媒体で予定・シフトなどをはじめとして
情報をやり取りしている場合も多い様子であったし
タブレット操作一つでも年配の方の場合は
習慣づくまでに一定の訓練が必要となる。
逆に捉えると、音声入力やネット予約の客の情報を自動入力するなどの工夫で
誰でも操作が可能、かつ簡単なシステムができれば
今まで困難だったデータの蓄積が次々とできるようなアドバンテージがとれる
とも言える。

ー OTA(Online Travel Agent)のパワーが強すぎるので動向に注視 ー

調査していくうちに
OTA(Online Travel Agent)=楽天トラベル、expediaなどのネット予約業者の
パワーの強さを感じさせられた。

現在も売上の10〜20%くらい手数料を取る業者がある様子だが
今後も寡占が進めば手数料の値上げなどより
OTAが強くなる可能性も利用者は危惧しているだろう。
そこでまた自社のweb集客をできるようなサービスが出てくるかもしれないが
現状としてAI/データ分析の観点から見ると
まず膨大なデータ量がとても大きいOTAのアドバンテージとも言える。

データに関してよく誤解があるのが
データは量しかり「質」がかなり重要となってくるので
その点でOTAと戦う手段が無いことも無いようには見えるが
宿泊者の属性や予約結果、キャンセル率、価格変動の影響などは
まず単純勝負では小規模システムでは勝機はないように見えた。
そのデータを強みとしてOTAが優れたレコメンドや価格設定システムを
強化していった場合にはさらにOTA無しでは成り立たない
仕組みが出てきそうな点が危惧される。
まるで小売店舗に対するAmazonのような構図が
観光業界にも少なからず影響しそうだが
ポジティブに捉えれば市場の拡大や潜在客の発掘は
今までできなかったことがテクノロジーの力で可能になると言えると思う。

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